ITIL 徒然草

CSIレジスタ


CSIレジスタもまた、ITIL 2011で新たに紹介された概念で、 すべての改善機会を登録して管理する台帳です。 それぞれの改善機会を規模(大・中・小) や実施するタイミング(短期・中期・長期)で分類し、優先度を設定します。 サービスのレビュー会議などで提案される改善提案を管理するサービス・ ナレッジ管理システムです。

CSIレジスタには、それぞれの改善によってどのような利益が期待できるかも示します。 改善活動で予想される利益は、重要業績評価指標 (KPI:Key Performance Indicator) の観点で数量化し表現します。 そのことによって、事業に最も大きな利益をもたらす変更を優先させることができます。

CSIレジスタは潜在的に存在する数多くの改善活動に対して、 組織内で調整された一貫性のある視点を提供します。 CSIレジスタによって、 戦略面からの提案や、問題管理、キャパシティ管理、 変更管理などからの提案を同じテーブルに載せて議論することができます。 CSIマネジャーは、CSIレジスタを作成し管理する説明責任と実行責任の両方を持ちます。

ITIL 2011継続的サービス改善の付録Bには、 CSIレジスタの簡単な例が掲載されており、 CSIレジスタがどのようなものであるかを直感的に理解することができます。

次回は、2011/12/10の予定です。

第134話