ITIL 徒然草

itSMF Japan


ITILにはITサービスマネジメント・フォーラムと呼ばれる、 非営利の普及促進団体があります。その日本における活動組織がitSMF Japan(ITサービスマネジメントフォーラム ジャパン)です。 itSMF Japan の公式サイトによると、次の活動を行っています。

- 会報誌発行 日本語ニュースレター(年4回)
- セミナの開催 ITIL®導入事例 など
- 会員専用サイトの構築
- 年次コンファレンスの開催
- 分科会の開催
- ITIL®関連書籍出版
- 関西支部活動

私自身も、itSMF Japanの個人会員であり、これまで様々な形でお世話になってきました。そこで、 個人会員の一人としてこれらの活動の内容と印象を説明させていただきます。 個人的な独断と偏見による利用者が感じるサービスの価値の順番で説明させていただきます。

ITIL®関連書籍出版

ITILのコア書籍を始めとする、主にOGCが出版するITIL書籍の日本語版は、 この組織によって翻訳され出版されています。 ITILの普及に日本語版は欠かせません。実際、 バージョン2の日本語版が2004年に出版されてから、 ITILの本格的普及が日本で始まったと言っても過言ではないと思います。 その意味で最も重要な活動であり、 その恩恵にあずかることができることに大変感謝しております。
ただ、ITIL 2007 の翻訳に関しては、英語版に問題があったことも事実ですが、 「もう少し頑張りましょう」レベルの翻訳だったように感じます。 現在、ITIL 2011版の翻訳作業を行っているようなので、 優れた翻訳版が出版されることを期待したいと思います。

年次コンファレンスの開催

一年に一回開催される、日本で最大のITILのイベントです。2日間に渡って多くの講演があり、 著名人による基調講演や、ベンダーによるITIL関連製品・サービスの最新情報の提供、 そして、実務者による事例紹介などが行われます。 同時に開催される展示会では、ITILに関連するツールやサービスが展示、紹介されています。個人的には、 現実の世界からとても興味深い事実を教えていただける事例紹介のセッションを楽しみにしています。 今年は11月15日(木)、16日(金)に開催される予定のようです。

セミナの開催

ユーザ事例などを中心に、年に数回程度実施されているようです。 会員に限りその一部を「WEBセミナ」という形で、インターネット経由でいつでも視聴できるサービスを気に入っています。

関西支部活動

関西に限らず、日本全国でITILの認知度が高まればいいなと思います。

会員専用サイトの構築

会費を支払っている会員により価値のある情報を提供することは大切だと思いますし、 それができていると思います。

分科会の開催

分科会は、ITILの特定の領域をより深く研究するために開催されるメンバー制の勉強会です。 活動の内容や運営方法は、その分科会によってまちまちのようです。 参加されている方は良くやられているという印象がありますが、 「会社業務との両立が難しい」、「研究したいテーマが微妙に異なる」、「ごく一部の会員しか参加できない」など、 常に乗り越えなければならない課題を抱えているように思います。
ただ、過去に多くの分科会があり、その成果物には会員であれば誰でもアクセスすることができます。

会報誌発行

古いものであれば、会員でなくてもアクセスできるようです。 ただ、残念ながら個人的には興味のある記事は少ないです。

次回は、2012/7/25の予定です。

第148話 第150話