ITIL 徒然草

テクニカル・オブザベーション・ポスト


テクニカル・オブザベーション・ポスト(TOP) は、 ITIL V2 の「サービスデリバリ」では、 可用性管理の章に2ページを費やして説明されていましたが、 V3(2007年版)には記載が見当たらず、 2011年版になって問題管理の章に復活し、 10行に収まる程度の内容に凝縮され、説明されています。

TOPは、 サービス可用性に関する問題を解決するために、 組織の枠を超えて技術スタッフを編成し、 集中して原因を識別するという方法です。

今日のIT環境では、さまざまな技術が統合され、複雑に関係しあっています。 運用のスタッフは、現在起こっている事象は把握しても、 ITサービス全体を理解するのは容易ではなく、時間もかかります。 そのサービスの設計に携わった技術者や、そのサービスを構成する技術の専門家など、 関係する組織から技術者を集めてチームを作り、 必要であれば、共同で作業するための物理的環境を用意します。 チームのメンバーは、組織の枠組みを超えて連携し、 情報を共有したり、共同で運用の状況をリアルタイムにモニタしたりすることで、 効率的に問題の原因を識別し、課題を解決することができます。

TOP を成功させるためには、 ① その存在を組織全体に認知させ、組織的な利害関係とは切り離して、 技術領域における課題の解決に集中させ② 活動から得られた提言を尊重し、その後の改善活動に反映させる必要があります。

次回は、2014/1/10の予定です。

第184話 第186話

ITIL V3 テキスト


目次

石川ダイアグラム
(2014/1/10)

テクニカル・オブザベーション・
ポスト
(2013/12/25)

仮説検定
(2013/12/10)

親和図法
(2013/11/25)

障害の分離
(2013/11/10)

なぜなぜ分析
(2013/10/25)

ブレインストーミング
(2013/10/10)

ケプラー・トリゴー
(2013/9/25)

痛みの値分析
(2013/9/10)

時系列分析
(2013/8/25)

MoSCoW分析
(2013/8/10)

ITIL® のバージョン
(2013/7/25)

サービス憲章
(2013/7/10)

変更提案
(2013/6/25)

RACIモデル
(2013/6/10)

サービス・タイプ
(2013/5/25)

7ステップの改善プロセス
(2013/5/10)

成果
(2013/4/25)

ガバナンス
(2013/4/10)

測定基準
(2013/3/25)

CSI管理表
(2013/3/10)

外部顧客
(2013/2/25)

内部顧客
(2013/2/10)

ベストプラクティス
(2013/1/25)

MALC
(2013/1/10)



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