今回は第１４０話で紹介した サービスマネジメントを主要な８つの役割の中から アプリケーション・マネージャを取り上げてみたいと思います。
アプリケーション・マネージャは、 アプリケーション管理の代表として、 すべてのアプリケーションが事業要件を満たして機能することに責任を持ちます。 アプリケーション管理のスタッフを取りまとめ、組織をリードし、利害関係者との調整を行い、 重要な意思決定を行うとともにその結果に対して説明責任を果たします。
"ITIL V3 Small-Scale Implementation"によると、 小さな組織のアプリケーション・マネージャは、次のような役割をカバーする場合もあります。
①アプリケーション・アナリスト
②２次サポート／３次サポート
アプリケーション・アナリストはアプリケーションの専門家として、 アプリケーションの要件定義や調達に責任を持ちます。 サービスオペレーションにおいては、アプリケーションを管理するために必要なタスクを定義し、 それらのタスクが適切に実行されるようにします。
アプリケーション管理にはまた、アプリケーションに関連する障害への対応に協力する必要があります。 少人数でアプリケーションを管理している組織では、 場合によってはアプリケーション・マネージャ自身が、２次サポートや３次サポートの役割を担い、 技術管理やサプライヤと協力しながらインシデントや問題を解決しなければなりません。
今回で、サービスマネジメントの主要な８つの役割の説明を終わります。 "ITIL V3 Small-Scale Implementation" に紹介されている役割分担の例は、 あくまでも一例です。役割を割り当てる際の参考にはなりますが、 絶対的な指針ではありません。 組織の人材やサービス内容などが、役割分担に影響を与えることは言うまでもありません。
次回は、2012/6/25の予定です。
