サービス戦略は、どのようなサービスを誰に対して供給するかを決定するステージです。 サービス・プロバイダが厳しい競争の中で勝ち残り成長していくためには、 競合より高いパフォーマンスが実現できる優れたサービス戦略が必要です。
敵を知り、己を知れば百戦危うからず。(孫子)
サービス戦略を策定する時、プロバイダは最初にプロバイダ自身が既に何を行っているかを 注意深く観察する必要があります。つまり、プロバイダ内部の現在の状況と、プロバイダを 取り巻く周囲の環境についてより深く理解することが必要です。
組織の置かれている現状を議論し、サービス戦略を検討する一つの方法として、 SWOT分析という手法があります。これは、プロバイダの強み(Strengths)、 弱み(Weaknesses) 、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を洗い出し、 自分達の進むべき方向を決定する方法です。
強みと弱みではプロバイダ内部の現状分析を行い、機会と脅威では市場の傾向や競合の 状況など外部の環境を把握します。プロバイダがどこに注力して他を差別していくべきなのかを 判断するには、現在の自分達が置かれた状況をできるだけ正確に理解することです。
プロバイダにとって採算性が高く、またプロバイダ自身の独自能力で 他を差別化しやすい領域こそ、プロバイダにとってのターゲット市場であり、 そこに顧客が存在します。 ターゲットとなる市場と顧客を絞り込むことは、適切なサービス戦略を策定するための 最初の一歩になります。
次回は、2010/07/25 の予定です。