前話では、出版分野におけるITILのライセンスの枠組みについてお話ししましたが、 今回は教育分野における枠組みについてお話します。 出版と教育の両分野において、ITILのライセンス事業を主導しているのは APMGです。
APMGは、英国政府内閣府 (The Cabinet Office)によってITILの公式な認定機関 (The ITIL Official Accreditor)に指定されました。 APMGは自らがITILの教育サービスや試験サービスを提供する一方、、 以下の企業にも ITILの公式な試験機関 (Examination Institutes)として、試験サービスの提供を認めています。
・Information Systems Examination Board (BCS-ISEB)
・Cert-IT
・CSME
・DANSK IT
・DF Certifiering AB
・EXIN(Examination Institute for Information Science)
・Loyalist Certification Services
・PEOPLECERT Group
・TÜV SÜD Akademie
さらにこれらの試験機関は、ITILの公式な教育組織(ATO:Accredited Training Organizations)を指定してます。 ATOとして認められた組織はOGCが定めたカリキュラムに従ってITILの教育コースを実施することで、 OGCが期待する教育サービスを提供しています。教育コースのほとんどは、コースを受講することと その後の試験に合格するすることで、それぞれの認定資格を取得することができます。
公式の教育コースを受講しなくても資格を取得できるのが、ITILファンデーションの資格です。 この資格は日本でも10万人以上の方が取得していると言われています。 日本では、プロメトリック株式会社や ピアソン・ビュー などの試験センターで認定試験を受験することができます。ITILの個人に対する資格認定の枠組みについては次回お話したいと思います。
次回は、2012/9/10の予定です。