ITIL 徒然草

ライセンスされたITIL本


前話では、さまざま領域におけるマネジメント(組織運営)のベストプラクティスを体系化して推進する英国政府の取り組みと、 その公式サイトであるBest Management Practiceを紹介させていただきました。 このサイトで取り扱っているベストプラクティスの1つがITILで、 その公式サイトはhttp://www.itil-officialsite.com/になります。

英国政府は、自らが主導してまとめあげた各領域のベストプラクティスを無料で公開することで幅広く普及させる一方で、 それを利用して利益を追求する事業に対してはライセンス料を課して、知的財産権を上手に利用してきました。

ITILに関する書籍に関しても、ライセンス事業を展開しています。英国政府はITIL書籍をカテゴリ化して、その知的財産権を明確に主張しています。 出版物を紹介する最初のページにあるこの図には、 各出版物の位置付けが表現されています。

Core Cabinet Offfice
「Cabinet Offfice」というのは英国政府内閣府のことです。 内閣府がITIL等の知的財産を「クラウン・コピーライト」(国王の版権)と呼んで保護しています。 このカテゴリには、コア書籍5冊が分類されます。

Cabinet Office-Derivered Products
内閣府が配布する出版物で、コア書籍5冊のエッセンスを抽出した紹介本、ポケットガイドなどが含まれています。

Official Portfolio
TSOが出版する公式な出版物であり、ITILの補完ガイドと呼ばれる書籍群がこのカテゴリに含まれています。 このカテゴリに含まれる書籍群については、このエッセイの中でも取り上げさせていただきました。

Wider Complementary Portfolio
英国政府とは直接関係のない組織から出版されているITIL書籍です。 この図の中に「Third party material: Crown Copyright(OPSI) resuse licensed」という表記がありますが、 このカテゴリに属するのが弊社が出版している「ITIL V3 概要」という書籍です。 この図の「Wider Complementary Portfolio」と記されている部分をクリックしてみてください。

「Third Party Complementary Products」というページに弊社名と書籍名がリストされています。 つまり、弊社は日本で唯一、英国政府からITILのライセンスを受けて書籍を出版している会社なのです。 ちなみにこの書籍は、ITIL V2 の時代である2006年に最初の出版がなされ、 版を重ねて現在に至っています。 取次販売はしていないので一般の書店で見かけることはありませんが、 弊社のベストセラーとなっています。

次回は、2012/8/15の予定です。

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