変更提案のもともと英語表現は「Change Proposal」です。 プロポーザルという言葉を日頃から使っている方には、直感的に理解いただけるかもしれませんが、 変更プロジェクトの企画書と解釈することができます。
ここで、次のような疑問を持たれた方がいるのではないでしょうか?
1. 誰がいつ、誰に対して提出するの?
2. 「ビジネス・ケース」や「変更要求」と何か違うの?
この2つの疑問にお答えすれば、変更提案が何かをご理解いただけると思います。
1.の答え
サービス・ポートフォリオ管理が、サービスが制定される前に、 変更管理に対して変更提案を提出します。
2.の答え
変更提案は、ビジネス・ケースと変更要求のちょうど中間的な役割を果たす文書です。
変更要求との違いについては、 「サービスストラテジ」の次の文を読んでもらった方がわかりやすいかもしれません。
新規サービスの詳細や変更についてはまだ十分に定義さ れていないので、単純な変更要求(RFC)を提出する のは難しい。その代わりに、サービス・ポートフォリオ 管理は変更提案を提出する。これによって設計チーム は、変更に関する最終的な意思決定がまだ下されていな くても資金を使い、リソースに優先度付けすることがで きる。 (サービスストラテジ 2011年版 P192)
つまり、変更プロジェクトが承認されるまでに必要な資金を確保するために、 その変更プロジェクトの正当性と概要を説明する企画書ということになるのです。
もともと、V3 2011年版がリリースされるまでは、 変更提案という用語が意図的に使われることはなく、 変更要求という言葉が暗黙のうちにその意味を包含していました。 2011年版でなぜ、分ける必要があったのかについては、 まだ十分に理解しておりませんが、 もしかすると、次回ご紹介する言葉と関係があるのかもしれません。
次回は、2013/7/10の予定です。