ITIL 徒然草

時系列分析


問題管理は、インシデント管理との関係も含め、 実践するにあたっては工夫を要するプロセスです。 次のリストは、2011年版で紹介されている、 比較的利用されることの多い問題管理の技法です。

・時系列分析
・痛みの値分析
・ケプラー・トリゴー
・ブレインストーミング
・なぜなぜ分析
・障害の分離
・親和図法
・仮説検定
・テクニカル・オブザベーション・ポスト
・石川ダイアグラム
・パレート分析

これらのほとんどは、2007年以前の版から記載されていたものですが、 2011年版でさらに整理され、理解しやすくなりました。 今後、これらの内容をひとつずつ吟味していきたいと思います。

時系列分析は、障害を分析する際に、 ほとんどの方が知らず知らずのうちに利用している技法です。 問題の解決に本格的に取り組む場合には、 まず、事実関係を正確に把握する必要があります。

通常、障害が発生すると、 「いつどんな事象が発生したか」や、 「誰がどんな作業を行ったか」などを洗い出して文書化し、 関係者に事実関係を確認します。 関連しそうな事象を発生した順番に並べ、 それらの事実に時間の情報を加えることで、 事象間の関連性を把握することができます。 これが、時系列分析です。

私達にとって、時系列分析は身近な存在です。 新聞の記事やテレビのワイドショーでも、事件や事故が起こるたびに、 それまでに分かっている事実を時系列に整理して、 報道し解説します。事実を正確に把握する上で 最も容易でわかりやすい方法であることは間違いありません。

時系列分析は誰もが手軽で簡単にできる技法であり、 事実関係を整理して関連性を把握する最も基本的な作業ですから、逆に、 問題を特定する最初の段階で、 誰かが必ず実施しなければならない活動と言えるかもしれません。

次回は、2013/9/10の予定です。

第176話 第178話

ITIL V3 講習会


目次

痛みの値分析
(2013/9/10)

時系列分析
(2013/8/25)

MoSCoW分析
(2013/8/10)

ITIL® のバージョン
(2013/7/25)

サービス憲章
(2013/7/10)

変更提案
(2013/6/25)

RACIモデル
(2013/6/10)

サービス・タイプ
(2013/5/25)

7ステップの改善プロセス
(2013/5/10)

成果
(2013/4/25)

ガバナンス
(2013/4/10)

測定基準
(2013/3/25)

CSI管理表
(2013/3/10)

外部顧客
(2013/2/25)

内部顧客
(2013/2/10)

ベストプラクティス
(2013/1/25)

MALC
(2013/1/10)



すべてのアーカイブ




一般広告

広告