ITIL 徒然草

なぜなぜ分析


なぜなぜ分析もまた、良く知られている問題解決の手段なので、 インターネット上の参照ポイントを紹介しながら説明していきます。 ブレインストーミングが人の自由な創造力に解決の糸口を見出すのに対して、 なぜなぜ分析は、人の論理的思考能力によって問題を解決しようとするものです。

「なぜ」を繰り返すことで、インシデントの根本原因を論理的に掘り下げて行きます。 表面上の原因だけではなく、その背後に潜在する根源的な要因を明らかにします。 例えば、運用の世界では、操作ミスによる障害が取り出たされますが、 それを単に人のエラーとしてかたずけるのではなく、 その人がエラーを起こした背景にある要因を追求するのです。

例えば、操作ミスの原因として、次の可能性を挙げることができます。

・些細な操作ミスを取り消す手段がない
・操作マニュアルの記述が分かりにくく、誤解を生みやすい
・操作員に十分な教育がなされていない
・思考能力を低下させるほどの過重労働が課せられている

もし、このような要因が存在し、その対策が講じられなければ、 かなりの確率で同様の操作ミスが繰り返し発生するでしょう。 同じ失敗を繰り返さないために、 インシデントの原因を考え抜く方法の一つが、このなぜなぜ分析なのです。

この記事を書くにあたって、以下のサイトを参考にさせていただきました。 サイトによって、解説の内容に多少の相違がありましたが、 いずれもためになるものでした。(2013/10/25 Yahoo! 検索結果順)

ウィキペディア
『五なぜの法則』- 元祖「トヨタ生産方式」に基づいた「なぜなぜ分析」の進め方
ロジカルシンキング研修.com - 「なぜなぜ分析」の改良に向けて
〔客観説TQM研究所〕なぜなぜ分析 ナゼナゼ五回
有限会社マネジメント・ダイナミクス - なぜなぜ分析
ITpro - 決定版 なぜなぜ分析 小倉仁志氏
Mottai-Navi - なぜなぜ分析のエッセンス(考え方)について

最後にITILに記されている、なぜなぜ分析に関する手引きをご紹介します。

シンプルだが非常に効果的なこのアプローチは、 問題の根底にある根本原因にたどり着く方法として有益である。 (中略)通常は、5回繰り返すまでに、本当の根本原因が見つかる。
(サービスオペレーション P100)

次回は、2013/11/10の予定です。

第180話 第182話

ITIL V3 テキスト


目次

障害の分離
(2013/11/10)

なぜなぜ分析
(2013/10/25)

ブレインストーミング
(2013/10/10)

ケプラー・トリゴー
(2013/9/25)

痛みの値分析
(2013/9/10)

時系列分析
(2013/8/25)

MoSCoW分析
(2013/8/10)

ITIL® のバージョン
(2013/7/25)

サービス憲章
(2013/7/10)

変更提案
(2013/6/25)

RACIモデル
(2013/6/10)

サービス・タイプ
(2013/5/25)

7ステップの改善プロセス
(2013/5/10)

成果
(2013/4/25)

ガバナンス
(2013/4/10)

測定基準
(2013/3/25)

CSI管理表
(2013/3/10)

外部顧客
(2013/2/25)

内部顧客
(2013/2/10)

ベストプラクティス
(2013/1/25)

MALC
(2013/1/10)



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