ITIL 徒然草

イベント管理


システム運用の現場では様々なイベントが発生します。ITIL のバージョン2では、インシデント管理の立場から イベントを見ていました。 より正確に表現すると、イベントの管理ICTインフラストラクチャ管理に記載されているため、 サービスサポートサービスデリバリに注目している読者には見えない 領域でした。

バージョン3では、ライフサイクルのアプローチを取っているため、サービス運用という括りで 同じ一冊の本にまとめられています。

イベントは大きく3つのタイプに分けることができます。それは、情報(Information)警告(Warning)、そして例外(Exception)です。

情報は、運用業務が通常通り機能していることを意味する事象で、以下のような例があります。

  • スケジュールされているジョブの終了通知
  • ユーザがアプリケーションにログインしたことを知らせるメッセージ
  • 電子メールの到着を知らせるメッセージ


  • 警告は、注意を払ったり調査をしたりする必要のある事象で、以下のような例があります。

  • CPUの使用率がしきい値を超えている
  • 許可されていないソフトフェアが検出された


  • 例外は、通常のオペレーションとは見なされない、インシデントとして管理されるべき事象です。 以下のような例が挙げられます。

  • サーバがダウンした
  • 規定された時間内に処理が終了しない


  • イベント管理のおける重要なポイントは以下の2点です。

    情報、警告、例外の明確化

    通常運用と通常以外の状態の違いを厳密、かつ明確にします。これに関して決定的な規則はありません。

    イベントの生成、検知の最適化

    イベント管理は、イベントの生成と検知に依存しています。何をイベントとして定義し、 どのように検出するかによって、日常のオペレーションは大きく変わってきます。

    第41話 第43話