ビジネス・ケースという用語は「事例」と訳されることもありますが、本来は別の意味で使用されるようです。ITIL の中では次のように説明されています。
ビジネスケースは、事業行動によってもたらされる結果を明確に伝えるものであり、意思決定や計画立案の際に用いられる道具である。
サービスマネジメントに適用すれば、サービス供給によってもたらされる結果、コスト、リスク等、 投資価値を説明するものです。しかし、他の文献でも『ビジネス・ケース』と そのまま訳されることが多く、具体的なイメージを思い浮かべることなく読み飛ばしてしまう方も 多いのではないでしょうか。
個人的には『企画書』をイメージしながら、ビジネス・ケースという言葉を使っています。 典型的なビジネス・ケースには、次のような内容が含まれています。
ビジネス・ケースを作成する際に注意しなければならないのは、文書の厳密さと詳細さを区別する ことだと言われています。つまり、詳細さは物事を複雑にする可能性があるので、どの構成要素に 注意を払うべきかを特定し、枝葉を切り捨てることも必要です。
ビジネス・ケースは、投資判断にとって重要な情報であり、サービスを比較する サービス・ポートフォリオの一部として管理されます。