前回までは、ITILバージョン3のサービス運用(Service Operation)を話題にしてきましたが、今回からサービス移行(Service Transition)に記載されているプロセスに注目してみます。
サービス移行では、次のプロセスが取り上げられています。
サービス移行は、サービスが設計されてから本番環境で利用できるようになるまでの段階です。 バージョン2の構成管理、変更管理、リリース管理がこの本の中で 取り上げられています。構成管理はサービス資産と構成の管理、リリース管理は リリースと展開の管理と呼び方が変わりましたが、本質的な部分においてほとんど変わりは ないようです。
移行の計画立案と支援は、個々のリリースに対する計画立案というよりも、組織における サービス移行の枠組みを提供するプロセスです。
サービスの妥当性確認とテストは、バージョン2のリリース管理におけるテストの活動をより 深く掘り下げ、1つのプロセスとして説明しています。
評価は、変更の対象であるサービスやインフラストラクチャに対する設計やテストの結果 から、要件実現の可能性やリスクなどを評価して変更管理に伝達するプロセスです。
ナレッジ管理は、バージョン2のアプリケーション管理で主張していた知識を共有することの 重要性を、知識を管理するプロセスの価値として説明しています。