顧客はサービスが期待通りでなかったために、提示された有用性が得られなかったり、 損失を被ったりすることを心配します。そのような懸念材料を払拭するためには、 サービスの価値が有用性と保証の点から完全に説明されなければ なりません。
それでは、ITサービスにとっての保証とは一体、何なのでしょうか?
ITサービスにおける保証とは、そのサービスから効用を得る ことができることに関する信頼度であり、 どのようにしてそのサービスが供給されているかに基づいています。すなわち、 ITサービスの保証とは、そのサービスの可用性、キャパシティ、継続性、セキュリティなのです。
可用性は顧客が最も認識しやすい基本的な保証です。 同意した条件下でサービスが利用できることを顧客に保証します。
キャパシティは、ビジネスの活動や需要を支援するために、求められたサービス品質を保つという保証です。
継続性は、破壊的な事象が起こってもサービスがビジネスを支援し続ける ことを保証します。
セキュリティは、顧客がサービスを安全に利用できることを保証します。 サービスを供給しサポートする際に、顧客の資産が脅威にさら されないことを意味します。
これらの要素を確実に実現していくためのプロセスが、可用性管理、 キャパシティ管理、ITサービス継続性管理、 情報セキュリティ管理です。 サービス・プロバイダは、これらの管理プロセスを成熟させることで、 そのサービスの価値を顧客に説明したり、ビジネスの場面で実証していきます。
これらの管理プロセスは、バージョン2では「サービスデリバリ」および 「セキュリティ管理」に、バージョン3では「サービス設計」に 掲載されています。