ITIL 徒然草

自己診断ツール


現在の運用業務が客観的にどのような状態であるかを知ることは、 そう簡単なことではありません。 様々なIT企業が、アセスメント・サービスを 提供していますが、より手軽にできるアセスメントの実施方法として英国調達庁 (OGC:Office of Government Commerce) が提供する自己診断 ツールをご紹介します。

このツールには ITILが定義する各プロセスごとの成熟度を測る質問群が 用意されています。その質問に答えるために現在の運用業務を振り返る過程で、 自分達が次に何に取り組むべきかが徐々に明らかになってきます。

これらのツールが基本的に無料で入手できるのもITILならではの仕組みですし、 共通する視点で運用業務を評価できるのもITILがサービスマネジメントの 領域にもたらした価値と言えます。

この自己診断ツールには日本語版と英語版があり、質問内容はまったく同じですが、 入手方法と利用方法に若干の違いがあります。

<<日本語版>>

日本語版は、itSMF Japan のアセスメント分科会 の皆様の努力により翻訳され、公開されています。入手するためには itSMF Japan の会員になる必要があります。既に法人会員になっている企業の従業員の方は、 代表者経由で入手することができます。仮に勤めている企業が法人会員でなくても、 20,000 円の年会費で個人会員として入会することができます。年1回のカンファレンス参加費や ITILの書籍が割引されることを勘案すると十分価値ある投資だと 思います。

<<英語版>>

英語版は、個人情報を入力すれば入手することができます。 EXCELのマクロが組み込まれており、回答結果が採点され グラフで表示されます。もちろん、単なる質問集して利用することもできます。

第23話 第25話